シーカヤック関連書籍

シーカヤック関連の書籍をセレクトしてみました。カヌーとは直接関係のない書籍もありますが 「海からの視点」というもう一つの視点を与えてくれる書籍も紹介しています。絶版書籍も多いですが・・・。

専門書

SeaKayaking

SeaKayaking / Jhon Dowd

シーカヤッキング 長距離カヤック航海の世界
ジョン・ダウト 著 / 並松征彦 訳 / 内田正洋 監修

シーカヤッキングの創始者でもある 「ジョン・ダウト」 による、数少ないシーカヤッキングバイブル。初版は1981年。30年以上前の古い書籍だが、これ以上の書籍が登場することはないだろう。経験と共に学びが深まる王道的バイブル。というか、わからなくなった時に開くカヤッキングの辞書である。現在は絶版となっているため中古本を探すしかない。

シーカヤック教書

シーカヤック教書 / 内田正洋

内田正洋 著

日本におけるシーカヤックのパイオニア、内田正洋さんによるシーカヤッキングバイブル。ジョン・ダウトの”SeaKayaking” が絶版となったため日本向けに内田さんが書き下ろしたもの。ジョンの本はカヤッキングそのものにフォーカスした辞書みたいな本ですが、こちらはカヤックを取り巻く文化的な背景や歴史、法的問題や環境、フィールドの特徴などが書かれた参考書的な本。初心者にもわかりやすい内容となっています。

雑誌

KKAYAK ~ 海を旅する本

KAYAK ~ 海を旅する本

野川哲也 責任編集

レインドッグの野川哲也さんが編集長を務めるシーカヤック唯一の専門誌。書店では売られてないためカヌーショップで買うか、オンライン書店で年間購読するかのどちらか。

カヌーライフ

カヌーライフ 

エイ出版

カヌーの専門誌として歴史を重ねた雑誌でしたが59号で廃刊。その後、エイ出版から「新生カヌーライフ」としてリリースされるも、8号でもって休刊に・・・。時代の流れとはいえ、紙媒体がなくなるのは寂しい。夢や出会いを買っていたからさ。WEBでは夢が買えない。

Coyote

Coyote No.3
特集・島を漕ぎ出で

Switch Publishing

「日本人の叡智を探す海洋の旅」女優の山口智子さんをナビゲーターに迎え、内田正洋さん、新谷暁生さん、洲澤育範さん、ナイノア・トンプソン、ジョージ・ダイソンなど、カヌー海の先駆者たちが綴る話が盛りだくさん。おもしろい。

Coyote

Coyote No.53
アラスカ 星野道夫の暮らし

Switch Publishing

Coyote創刊10周年を記念して出版された「星野道夫」特集号。星野道夫の「熊の足の裏の写真」がヤバイ!目で見るアラスカと星野道夫の世界。写真と構成が素晴らしい。いつも隣に置いておきたい一冊。

カヌー関連書籍

アリュート・ヘブン

アリュート・ヘブン

新谷暁生

「世界最悪の宿」にノミネートされるニセコ「ウッドぺーカー」のオーナーであり、ジョン・ダウトに「世界最悪のツアー」と言わしめた「知床シーカヤックエクスペディション」を主催するシーカヤックガイドのレジェンド、新谷暁生さんによる著書。海に向き合う魂を学ぶための必読書。

 

宇宙船とカヌー

宇宙船とカヌー

ケネス・ブラウアー

宇宙船の建造に夢をかけた科学者の父(フリーマン・ダイソン)と、父を拒絶し北の海でカヌーと生きることを選んだ息子(ジョージ・ダイソン)の物語。17才で家を飛び出し音信不通だった息子は、父とは対極的な生き方を求めてカナダの大自然の中で暮らし、カヌービルダーとなった。相容れない二人であったが、ジョージが創った巨大カヌーは、父が創った巨大宇宙船とそっくりだった・・・。という心温まる親子の物語。ネタバレごめん

BAIDARKA

BAIDARKA

ジョージ・B・ダイソン

↑の「宇宙船とカヌー」の主人公、バイダルカを復元したジョージ・ダイソンの手記。

DVD

地球交響曲第三番

地球交響曲第三番

龍村仁

ドキュメンタリー映画の巨匠、龍村仁監督によるガイアシンフォニー第三番は、見えない星野道夫の足跡を辿る物語。星野道夫編、フリーマン・ダイソン編、ナイノ・トンプソン編の三部構成。美しい映像もさることながら、現代に生きる我々が忘れかけた大切なものを語りかける感動作。

大いなる河の流れ

大いなる河の流れ

フレデリック・バック

フレデリックバックのアニメーションをはじめて見た時の衝撃を今も忘れることができない。代表作は『木を植えた男』。スタジオジブリの高畑勲監督が驚愕したという世界一美しい手作りアニメ-ション。この作品は人間の欲と愚かさを描いた普遍的歴史アニメーション。

グレートジャーニー

グレートジャーニー

関野吉晴

アフリカから出発した人類がシルクロードを渡りアジア、ロシア、ベーリング海峡を渡り、アメリカを縦断し、南米まで。
人類が歩いた5万キロ軌跡を徒歩と自転車とカヌーを使って逆回りで旅をするという前代未聞の旅。パート4はベーリング海を渡る編。

グレートジャーニー

新・グレートジャーニー 

関野吉晴

グレートジャーニー第二弾は日本人のルーツを辿る旅。関野さんは医者でありムサビの文化人類学の先生でもありますが、学生を引き連れてカヌーをつくるところからスタート。しかもカヌーをつくるための斧づくり、更には素材の鉄集めからはじまるところがグレートジャーニー♪こんな先生に学びたかった。

オススメ書籍

ヤポネシア 序説

ヤポネシア 序説 

島尾敏雄

「ヤポネシア」とは島尾敏雄が創作した造語で、日本を指すラテン語「ジャポニア」に群島を指す「ネシア」を追加してカタカナ化したもの。日本を島国として捉えるのではなく、海を中心としたネシア文化圏(海洋国家)として捉えるべきだという論説。国家の在り方が見える衝撃の一冊

苦海浄土

苦海浄土

石牟礼道子

水俣の石牟礼道子さんの代表作。この本は水俣病の告発本という側面もありますが、「人間にとって一番大切なものはなんなのか」人を愛し、自然を畏れ敬い、患者と共に闘ってきた石牟礼さんだから書ける不偏なる愛の物語。熊本弁の語り口調がなぜこれほどまでに美しいしいのか。方言の大切さを見直すきっかけにもなりました。

忘れられた日本人

忘れられた日本人

宮本常一

日本を代表する民俗学者、宮本常一(周防大島出身)の代表的な書籍の一つ。元々教師だった宮本さんは、そこで地域格差という超えられない壁に直面する。地域とはなんなのか。村や国とはなんなのか。良くするためにはどうしたらいいのか。それが民俗学の出発点。過去を洗うことで見えてくる今と未来。進歩の中には退歩もあると説いている。

海を開いた人々

日本の村・海を開いた人々

宮本常一

カヤックは海辺を旅しますが、漕ぐだけではただの通り過ぎる風景です。しかし、知識や視点を持てば、見え方や感じ方は変わってくる。宮本さんは実に地球4周分を離島を中心に歩いて来た人ですが、海辺の暮らしや、成り立ち、風習や習慣などを学ぶことに留まらず、旅が人間を作っていくのだ。という根本を伝え続けているように思います。

長い旅の途上長い旅の途上

星野道夫

若干43歳で生涯を終えた星野道夫。彼の作品には命の尊厳がリアリティーをもって描かれる。が、それは、人はいつかは死ぬ。という当たり前を直視して生きてきた彼だから描けたのだと思う。生きてる間にどれだけの風景に出会えるのか。出会うこと。旅することの大切さを教えてくれる普遍的バイブル。

アムンセンとスコット

アムンセンとスコット

本多勝一

ノルウェーの探検家アムンセン率いる探検隊とイギリス海軍の軍人であるスコット隊との南極点到達を競う物語。悠々自適に帰還したアムンセン隊と全滅したスコット隊。明暗を分けたのものとはいったいなんだったのか。冒険記であるがビジネスマンに大人気の一冊。

アムンセンとスコット

海狼伝

白石一郎

直木賞を受賞した歴史海洋冒険小説。「海と船への憧れを抱いて対馬で育った少年笛太郎は、航海中、瀬戸内海を根城とする村上水軍の海賊衆に捕まり、その手下となってやがて“海の狼”へと成長していく」という物語。

村上水軍の全容が知りたい人にもオススメですが、瀬戸内海から対馬、中国に至るまでの東シナ海全域が舞台となっており、海賊衆がどんな舟を創り、そんな戦を行っていたのか、などがワクワクしながら学べる傑作!

海から見た日本人

海から見た日本人

後藤 明

人類学・神話学・考古学などさまざまな分野の学問を駆使して海側からニッポンを捉えるとどうなるか。というヤポネシア学。ニッポンの常識を根底から再定義する本。