活動に至る経緯(定款より)
1985年より団体職員として小豆島における観光の仕事に取り組んできましたが、社会構造の変化、価値観の多様化などに伴い、観光に対する考え方も時代と共に大きく変化してきました。グローバルからローカルへ、集団から個人へ、モノからコト、そしてココロへと向かう人々の価値観の変化は、観光においても本当の豊かさとは何か?という精神の充足を求める旅、理想の暮らしを求める旅、自己実現を追求する旅へと姿を変えつつあります。そうした流れの中、これまで主流であった団体を中心とする観光スタイルに変わり、個人の複線化したニーズに対応したオーダーメイド感覚のツアーやサービス、情報が求められるようになってきました。
しかしながら、そうした個人が求める情報やサービスを提供していこうとした場合、特に情報の透明性や中立性において、行政セクション、企業セクション、いずれの場合も提供する側の利害関係と社会的責任において、提供する情報が偏りがち、または平均的になる側面があります。
そこで、地域全体を総合的に捉え、かつ「個人」に主眼を置いた草の根的な活動を行う、言わば慈善行為と事業行為を併せ持つ、ミッション追求型のハイブリッドな事業組織体。第三者的な中立的立場で事業の執行を行えるNPO法人が、それらの目的を達成させる手段において最適という結論に到りました。
一方、全国平均を大きく上回る高齢化と、人口流出による過疎化がじりじり進行している小豆島の現状において、2007年問題を端とする移住希望者、Uターン希望者の誘致促進活動とその受け皿の整備は、島の未来の経済基盤を左右する大きな課題の一つであり、同時に島の少子高齢化、過疎化対策としても有効な解決策だと考えます。 しかし、現在それらを繋ぐ「人と人、人と地域、人と小豆島を繋ぐ」情報ソースとしての地域メディアや活動団体が島内に少ないことから、それらに対応する新しい枠組み、組織、及び必要な情報を提供する情報基盤の整備を新たに進める必要性があると感じました。
また、人口の大きなボリュームゾーンである団塊世代の定年退職は、企業を離れることで地域コミュニティーへの依存度が高くなるとともに、多様で複線化した新たな雇用スタイル、地域コミュニティー、暮らしに役立つ横の繋がりを主軸としたフラットな情報源を必要とします。しかしそれら地域にとって役立つ情報の整備は、そこに暮らす人たち、地域コミュニティーの手でつくる以外、他に方法はありません。更に一歩進んで考えた場合、地域に密着したローカル情報の発信は、インターネットを介したグローバルな視点において、都市には存在しない貴重な情報価値となり、そこから大きな経済効果をもたらす可能性もあります。
自分たちのまちは自分たちの手で創る。地域一丸となった取り組みが必要なのは言うまでもありませんが、持続可能な社会の発展のために、まずは、自分にできることから一つ一つ始めよう。それが活動を開始するに至った経緯です。
2006年12月に提出したNPO法人設立趣旨書(定款より)